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あ と が き
その1 運のいい人と運がない人
世の中の上手くいっている人を見ると、お金や数字に振り回されない人、
お金や数字にあまり心配や不安を感じない人のような気がしていました。
逆に言えば、お金や数字に振り回されたり心配や不安を感じている人は、
上手くいっていない人に見えました。
お金や数字よりクリエイティブを優先させる人は、
お金や数字への雑念が湧かず「もの作り」へ一直線、
迷わず一途にひたむきになれる人だと思います。
その結果、上手くいく確率が高くなるのではないかと思っていました。
お金や数字を目的にしない方が結果的に豊かになれる感触があります。
人の心を豊かに出来るとお金や数字は後からついてくると信じています。
昨年暮れ、とても興味深い話を聞きました。
運のいい人の特性を科学的に研究、運を決めているのは何か突き止めた話です。
「知能」や「勤勉性」は運とは関係がなく、
「不安を感じ難い事」が運のいい人の最大の特徴だというのです。
運のいい人は、いつもリラックスしていてポジティブな人が多い。
リラックスしてポジティブな気持でいる方が偶然のチャンスを掴み易くなる。
逆に運が悪い人はいつも不安を感じ易く、思考や行動の選択肢が狭められ
目の前のチャンスに気づき難いというのです。
最近の脳科学の研究からも確かめられているとのお墨付きでした。
音楽ディレクターは、ヒットの確率の高い人(運のいい人)と
ヒットの確率の低い人(運のない人)がいます。
知識や感覚や才能や勤勉さが影響しているのかいないのか!?
ヒット確率には何か法則があるのかないのか!?
現役時代はずっと結論の出ない永遠のテーマだと思っていましたが、
「運のいい人の特性を科学的に研究」の話には目が覚める思いです。
2015年1月12日
その2 ある一つの考え方
~24年前、初めてラジオ番組を作った音楽ディレクターの発想の源
バーチャルなネットとリアルなイベントとハブとしてのラジオ
感動を伝えて心を豊かにする。
もし、映画やテレビに音楽や台詞や効果音などの音声がなければ感動しません。
映像は単に情報を高度に認識するのには向いています。
音声は認識した高度な情報の感度をより高度に情緒的に増幅させてくれます。
最近の通信機器や携帯電話などの進化には目を見張るものがあります。
テレビやネットが普及した今は、圧倒的に目からの情報に溢れている時代です。
ラジオもテレビもネットもない時代から、ラジオやテレビやネットの普及した
現代において、視覚的な情報が益々増加する環境になりながらも、人間の最大の
コミュニケーションは何と言っても「耳と口を使った会話」です。
情報の信頼性が高く、行動の動機や決定に直結する効果や確率が一番高いのは、
マスコミよりは口コミに尽きると言えるでしょう。
その口コミをより大きく増幅する方法がラジオとイベントとネットの融合なのです。
どれか一つではなく、バーチャルとリアルの融合が相乗効果を発揮し効果や確率を
高めながら、より大きな感動を伝えて心を豊かにしてくれます。
絵のないラジオは視覚に頼らないので、想像を膨らませ
感情移入し易いメディアです。
視覚に頼らない或いは視覚に頼れない聴覚のみの
ラジオならではの最大の利点です。
連続ラジオドラマ「魔神英雄伝ワタル3」の発想の源はそこにありました。
今と大きく異なる点は、当時はまだ世の中がネット時代ではありませんでした。
従って、ネットのない時代環境の中で思いついた事は、現在のネットの役割と
重複する役割を担っていたアニメ専門誌やアニメ情報誌などの紙媒体に、
更にラジオとイベントをリンクして連動するという方法でした。
「魔神英雄伝ワタル」の沢山のイベントを開催した意味合いはそこにあります。
当時と大きく環境が変った現在のネット時代でも基本的な発想は全く同じです。
ラジオとイベントと紙媒体へ配信やツイッター等のネットを加えると、お互いの
弱みと強みが補完し合いメディアの情報伝達効果をより増幅させてくれます。
情報の対象になるものは、形のあるモノ(物)と器の形はあるが形のないモノ
(ソフトや情報)があります。
形のないモノには、映画、音楽、ゲーム、本、コンサート、旅行、スポーツ、
イベント、サービス、教育、会員資格、ファンクラブなど等があります。
文化的に経済的に高度に成熟した時代では、形のあるモノないモノを問わず、
感動を伝えて心を豊かにする「夢や希望や物語や思い出など」の付加価値の
あるモノが、より求められる時代になるでしょう。
人は単にモノ(形のあるモノ)を得たいのではなくて、
夢や希望や物語や思い出など感動(形のないモノ)を得たいのです。
心の豊かさを求めたいのです
視覚の紙媒体に聴覚のラジオ、映像・音声の素材が充実する視聴覚のネット、
近年パッケージ音楽よりもライブ音楽の評価が高まる五感で感じるイベント。
耳コミのラジオと口コミのイベントやネット。
情報器官としては、目と耳と口は一体です。
そして、目と耳と口はお互いに情報を補完する関係にあると言えます。
同様に、全てのメディアはお互いに足りない部分を補完し合う関係にあります。
ネット時代の今日、既成メディアはネットとの関係のあり方を問われています。
一般的な評価としては、「ネットは社会的信頼性に欠ける」
一方、「テレビやラジオや新聞は社会的信頼性が高い」と良く言われます。
又、「ネット時代にあってはリアルな(生の)体験が大切」とも言われます。
ネットの時代は、バーチャルなネットの対極に
リアルでライブなイベントを置いて、交差する中間地点に
エモーショナルなラジオをリンクすると
メディア間を縦横に飛び交う情報のハブとして
情報の交差点としての役割に
ラジオの強みや魅力や個性が発揮されるのではないか
ラジオは、各メディアの有する強みの中庸な位置にあり、各メディアの纏め役
或いは飛び交う情報の交通整理役としては適任であると思っています。
テレビよりは、遙に少ないスタッフで情報を発信出来る簡易さがある。
紙媒体よりは、情報発信するまでに要する時間が短い。
イベントよりは、安価で安易に時空や想いや価値観を共有出来る
ネットよりは、発信する情報に対する信頼性が高い。
ラジオやイベントやネットなど其々単体よりも、各メディアが其々の足りない部分
を補完し合う効果が、情報の信頼性や認知度を高めます。
更に、夢や希望や物語や思い出の感動や心の豊かさなど、目に見えない大切な価値
が付加されて、情報に対する価値や評価を高めます。
情報を発信して感動を伝えたい時は、視聴覚(目耳口コミ)や五感を駆使して
戦略的に総合的に展開するのが良いと思います。
メディア間を縦横に飛び交う情報のハブとしての役割、情報の交差点としての
役割を、これからの地上波ラジオに期待したい。
2015年3月31日






